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歯の健康と認知症との関係

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 新型コロナウイルス感染症を広げないために、外出や会食が制限され、人と人との関わりが減っています。人と人との関わりが減ると問題になるのが、認知症です。その理由は、人と関わることが認知症の予防になったり、認知症になった人の病気の進行を遅らせたりすることにつながるからです。

 一方、最近の研究で、歯の健康が認知症や人と人との関わりにとても重要な役割を果たしていることもわかってきました。

認知症 高齢者の5人に1人…

 認知症は、脳や体の病気が原因で、記憶や判断ができなくなり、普通の社会生活を送ることができなくなる病気です。認知症は脳が障害されて起こりますが、その原因は脳そのものの病気のほかに、脳以外の体の病気などもあります。認知症の高齢者は年々増加し、2025年には65歳以上の5人に1人がなると予測されています。

 認知症になると、歯の手入れができなくなり、むし歯や歯周病になりやすく、歯を失う人が多いことが知られています。また、最近、歯の健康が認知症になるかどうかを左右することがわかってきました。

 私たちが行った調査の結果を図1に示しました。認知症になっていない65歳以上の高齢者4425人を対象として、歯の状態を調べた後、4年間追跡調査をしました。その結果、歯がほとんどなく義歯(入れ歯)を使っていない人は、自分の歯が20本以上ある人に比べて、年齢、治療中の病気の有無、生活習慣などの影響を考慮しても、1.85倍も認知症になりやすいことがわかりました。

歯が少ない人 認知症になりやすい

 諸外国でも同様の調査が行われ、それらをまとめると、「歯が20本…

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