医療の本音

オンライン診療はAI診療の先駆けになるか

松本尚・日本医科大学救急医学 教授
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 昨年4月、新型コロナウイルスの名前の由来などについて取り上げた「『王冠』が問う優先順位」から始まったこのコラムでしたが、1年近くたって、今回も新型コロナの話題です。

新型コロナで広がるオンライン診療

 自宅やホテルでの療養は、無症状の方や、入院するほどではない軽症の患者さん、ベッドの不足によって入院できない患者さんのための措置です。いずれの方も毎日の健康観察が必要なのですが、一部の地域では感染対策や省力化のためにタブレット端末などを利用したオンライン診療が行われています。もともと新型コロナが流行する以前からオンライン診療の通常医療での活用が検討されていたので、今般の事態を契機に一気に広がりそうです。

 オンライン診療では患者さんを直接診たり、患者さんに触れたりはできないため、診断をすることには困難な面があります。一方、かかりつけの患者さんであれば来院の必要がなくなるのでメリットも多いと思います。そんな理由から当面は初診となる患者さんへの利用は制限され、再診の患者さんに向けての活用が進んでいくだろうと思われます。近い将来、患者さんと医師の間に介入している電子通信機器の精度が良くなれば、オンライン…

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松本尚

日本医科大学救急医学 教授

まつもと・ひさし 1962年生まれ。1987年金沢大医学部卒業。金沢大医学部附属病院 救急部・集中治療部講師、日本医科大救急医学准教授などを経て2014年4月から現職。日本医科大学千葉北総病院救命救急センター長であり、印旛地域救急業務メディカルコントロール協議会会長などを務めている。専門は救急・外傷外科学、救急医学、災害医学、消化器外科学、経営管理学。