百寿者に学ぶ バランス健康術!

老化のサインはお肌から

米井嘉一・同志社大学教授
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 今回は、皮膚老化に関するお話です。加齢に伴って、肌も老化していきます。肌の老化の仕方も人それぞれです。しわが増える人、しみが増える人、乾燥肌になる人、赤ちゃんのようなプリプリ感が失われて弾力が減る人などなどです。図に示したようにしわ年齢、しみ年齢、黄ばみ年齢、もち肌年齢、うるおい年齢といった具合に評価することができます。肌状態がもっとも良いのは、これらの肌の機能年齢がバランスよく老化している状態です。

 私たちの研究室では、これらの年齢を評価できるシステム作りを目指してきました。しかし一番の問題は、男性のデータが少ないことです。いまだにこの問題が解決できていません。

 私自身が実験台になって、これらの項目を評価したことがあります。結果は散々なものでした。もともと面の皮が厚いせいもあり、皮膚は硬く、しみは多く、水分は少なく、しわも女性の肌に比べて格段に多いようで、軒並み「80歳以上」の評価でした。実年齢が50歳の時の評価結果です。

 アンチエイジングを実践する上で、肌の老化予防は重要です。女性にとってはもちろんでしょうが、男性にとっても重要です。若者のみならず、中年やお年寄りにとっても、とても大切なのです。

 最近、年齢のわりに若々しく見える人が増えてきました。年齢を聞いてびっくりしたこともあります。「健康長寿」という目標達成のために大切なのは、老化のバランスを保つことと、老化の弱点を見つけて是正することです。これは皮膚のアンチエイジングも共通です。

皮膚の老化度とは

 研究室では、加齢にともなって生じるしわの数、しみの面積に応じて、皮膚の機能年齢を評価しようと試みています。

(1)しわ年齢

 皮膚のしわが増えた状態です。大きくて深いしわと細かな小じわの二つがあります。紫外線刺激でたんぱくを分解する酵素が活性化して、皮膚コラーゲンを破壊してしまうことが原因です。画像解析により評価します。

(2)しみ年齢

 紫外線による刺激で生み出されたメラニン色素がうまく分解されずに皮膚に沈着した状態です。画像解析によって評価します。

(3)黄ばみ年齢

 皮膚に老廃物が沈着して肌が黄ば…

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米井嘉一

同志社大学教授

よねい・よしかず 1958年東京生まれ。慶応義塾大学医学部卒業、同大学大学院医学研究科内科学専攻博士課程修了後、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校留学。89年に帰国し、日本鋼管病院(川崎市)内科、人間ドック脳ドック室部長などを歴任。2005年、日本初の抗加齢医学の研究講座、同志社大学アンチエイジングリサーチセンター教授に就任。08年から同大学大学院生命医科学研究科教授を兼任。日本抗加齢医学会理事、日本人間ドック学会評議員。医師として患者さんに「歳ですから仕方がないですね」という言葉を口にしたくない、という思いから、老化のメカニズムとその診断・治療法の研究を始める。現在は抗加齢医学研究の第一人者として、研究活動に従事しながら、研究成果を世界に発信している。最近の研究テーマは老化の危険因子と糖化ストレス。