理由を探る認知症ケア

Nさんが笑顔でヘルパーと買い物に出かけるわけ

ペホス・認知症ケア・コミュニケーション講師
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朝から晩まで働いていたNさん

 Nさん(80代・女性)は、うどんの製麺所を営む男性と結婚し、朝から工場の仕事を手伝い、仕事が終わったら走って帰って、帰宅した夫の食事を出せるようにご飯を作っていたそうです。子どもが生まれてからは、工場の仕事、家事、子育てとフル回転で働いていたNさんですが、愚痴一つこぼさず、夫が病気で亡くなって工場を閉鎖するまでの間、朝から晩まで働きづめの生活を送っていました。

 5年前に一人暮らしとなったNさん。自分のために使える時間がようやくできて、娘から「カルチャー教室とかに行ってみたら? お友達もできるしいいんじゃない?」と勧められたこともあり、絵手紙の教室やコーラスグループに参加。友人もできて楽しい時間を過ごしていました。

暮らし慣れた場所で道に迷う

 そんな生活を4年ほど重ねたころに、娘さんに一本の電話が入りました。それは、実家の近所に住んでいる知り合いのおばさんからでした。

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ペホス

認知症ケア・コミュニケーション講師

ペ・ホス(裵鎬洙) 1973年生まれ、兵庫県在住。大学卒業後、訪問入浴サービスを手がける民間会社に入社。その後、居宅介護支援事業所、地域包括支援センター、訪問看護、訪問リハビリ、通所リハビリ、訪問介護、介護老人保健施設などで相談業務に従事。コミュニケーショントレーニングネットワーク(CTN)にて、コーチングやコミュニケーションの各種トレーニングに参加し、かかわる人の内面の「あり方」が、“人”や“場”に与える影響の大きさを実感。それらの経験を元に現在、「認知症ケア・コミュニケーション講師」「認知症ケア・スーパーバイザー」として、介護に携わるさまざまな立場の人に、知識や技術だけでなく「あり方」の大切さの発見を促す研修やコーチングセッションを提供している。著書に「理由を探る認知症ケア 関わり方が180度変わる本」。介護福祉士、介護支援専門員、主任介護支援専門員。アプロクリエイト代表。