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発酵に欠かせない真菌で思わぬ病気に

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 アスペルギルスは自然界に多く存在する真菌です。発酵食品の製造に欠かせない菌である一方、食品が腐敗して生えるカビもアスペルギルス。通常は問題にならない真菌ですが、呼吸器疾患の原因になることもあります。どのような人が発症するのでしょうか。

身近に存在する真菌(カビ)が原因

 アスペルギルスは、自然環境に広く存在するありふれた真菌(カビ)で、約150菌種あるといわれています。みそ、しょうゆ、酒などの発酵食品の醸造に欠かせない麹菌もアスペルギルス属です。一方、パン、野菜や穀類、ナッツ類などのほか、開封後放置していた瓶詰食品などに生える腐敗カビもアスペルギルス属です。アスペルギルスの胞子は、空気中1立方メートルに10~20個は存在するとされています。

 したがって、私たちはふだんから呼吸とともにアスペルギルスの胞子を吸い込んでおり、通常は体内に入っても問題は起きません。しかし、なんらかの理由で免疫力が低下していたり、慢性的な肺疾患を抱えていたりすると、日和見感染といって、アスペルギルスによる呼吸器疾患「肺アスペルギルス症」を引き起こすことがあります。

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