
2019年12月上旬、中国・武漢で原因不明のウイルス性肺炎が確認されました。世界各国を巻き込むことになった新型コロナウイルス感染症はいまだ収束のめどが立っていません。世界保健機関(WHO)が率先して各国の窮状を調査し先導すべきところですが、右往左往しているようです。WHOは、未曽有の感染症にだけではなく、各国の思惑にも感化され、振り回されているようにもみえます。当初、パンデミック(世界的大流行)を認めなかったこと、マスク使用を推奨しなかったことなどもその表れでしょう。
右往左往したWHO、「不要不急」の誤解
最たるものは、20年8月のWHO定例発表で「歯科治療(定期健診、歯のクリーニング、予防的ケアを含む)は遅らせること」とあったことです。先駆けとなる発表が同年3月、米国のニューヨーク・タイムズ紙に掲載されました。その内容は米国の財務情報サイトの調査が、あらゆる職種の中で「歯科衛生士」と「歯科医師」において高い感染リスクがあると掲げたというのです。
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