無難に生きる方法論

春はあらゆる症状が襲ってきます

石蔵文信・大阪大学招へい教授
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春は原因の分からない不調が起きることが多い(写真はゲッティ)
春は原因の分からない不調が起きることが多い(写真はゲッティ)

外来が忙しい時期

 春先と秋口は私の外来が忙しくなる季節です。男性更年期外来には「めまいがする」「頭痛がひどい」「突然動悸(どうき)がする」「運動もしていないのに汗が止まらない」「便秘や下痢がひどくなった」「胃酸が多く食道が痛む」など、ありとあらゆる症状の方が相談にやってきます。多くの方はすでにさまざまな病院で精密検査をされて、特に問題がないと言われています。

 例えば、頭痛がひどいので脳腫瘍や動脈瘤(りゅう)ではないかと病院でMRIやCT検査をしてもらっても原因となるような病変は何もありません。動悸がひどいので循環器内科に行って検査をしてもらっても特に大きな問題はありません。しかし、24時間の心電図検査をしてみると不整脈がときどき出現しているので、不整脈の薬を処方してもらうこともあります。ただし、それが本質ではないためあまり症状が改善しません。

 めまいがひどいので耳鼻科に行って薬を処方してもらっても、それほどはっきりとした効果はありません。発汗が強く、ほてりがきついので更年期外来で診察を受け、漢方薬などを処方してもらってもすっきりと改善するわけではありません。食欲がなく、胃酸が上がってくるような気がするので消化器内科などで検査を受け、逆流性食道炎と診断されて薬をもらいますが、これもまたあまりすっきりしません。

検査しても原因分か…

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石蔵文信

大阪大学招へい教授

いしくら・ふみのぶ 1955年京都生まれ。三重大学医学部卒業後、国立循環器病センター医師、大阪厚生年金病院内科医長、大阪警察病院循環器科医長、米国メイヨー・クリニック・リサーチフェロー、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授などを経て、2013年4月から17年3月まで大阪樟蔭女子大学教授、17年4月から大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。循環器内科が専門だが、早くから心療内科の領域も手がけ、特に中高年のメンタルケア、うつ病治療に積極的に取り組む。01年には全国でも先駆けとなる「男性更年期外来」を大阪市内で開設、性機能障害の治療も専門的に行う(眼科イシクラクリニック)。夫の言動への不平や不満がストレスとなって妻の体に不調が生じる状態を「夫源病」と命名し、話題を呼ぶ。また60歳を過ぎて初めて包丁を持つ男性のための「男のええ加減料理」の提唱、自転車をこいで発電しエネルギー源とする可能性を探る「日本原始力発電所協会」の設立など、ジャンルを超えたユニークな活動で知られる。「妻の病気の9割は夫がつくる」「なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略」など著書多数。