実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-

新型コロナ 診療、検査、接種を「医療者一丸」で

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
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新型コロナウイルス緊急事態宣言のため公道でのリレーを中止し平和記念公園で行われた聖火リレー=広島市中区で2021年5月17日午後1時34分、山田尚弘撮影
新型コロナウイルス緊急事態宣言のため公道でのリレーを中止し平和記念公園で行われた聖火リレー=広島市中区で2021年5月17日午後1時34分、山田尚弘撮影

 オリンピックを中止すべきではないのか?という疑問の声が国内外で上がっています。前々回のコラムでは、英紙「The Guardian」や米国のテレビ局CNNが日本を痛烈に批判した報道を紹介しました。その後、米ワシントン・ポスト紙(電子版)が、5月5日付で「日本は損切りし、オリンピックに伴った略奪を他の地域にうつすよう国際オリンピック委員会(IOC)に言うべきだ (Japan should cut its losses and tell the IOC to take its Olympic pillage somewhere else)」というタイトルの記事を掲載しました。これは日本を、というよりは、IOCのバッハ会長を批判したものです。同会長を「ぼったくり(ripper-off)男爵」とこきおろし、日本は同会長に屈してはいけない、という意見が述べられています。

 5月11日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は、サッカーの元米五輪代表で米パシフィック大のジュールズ・ボイコフ教授(政治学)の論評を掲載しました。氏によれば、オリンピック開催を促す人たちは、ごうごうと音を立てて進み続けています。氏は、その主な理由を「三つある。カネ、カネ、そしてカネだ」と説明しました。そして、この「カネ」は選手に入るわけではなく、大会運営者、放送関係者、スポンサーに吸い上げ…

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谷口恭

太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト 無料メルマガ<谷口恭の「その質問にホンネで答えます」>を配信中。