医療・健康Tips

記憶が失われる心の病気「解離性健忘」

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 覚えているはずのことが思い出せない……記憶の喪失は、アルコールや薬物の影響、認知障害、さらにてんかんなどによって起こることがあります。しかし、原因がないにもかかわらず、自分の記憶がすっぽりと抜け落ちてしまったら、解離性健忘が疑われます。

非常に強い心理的ストレスを受けたあとに起こりやすい

 人間には自己同一性があり、子どものころから大人になるまで「自分」という感覚が連続しています。解離性障害とは、その連続性に支障をきたして「自分が自分である」という感覚がなくなる状態をいいます。代表的な症状として、自分が生きているという現実感がなくなって自分を外から眺めているような状態になる「離人症性障害」、自分の中に複数の人物が存在し交代して行動を支配する「解離性同一性障害」などがあげられます。

 「解離性健忘」は解離性障害のひとつで、個人的な過去の記憶が失われてしまうことをいいます。ほとんどは、限られた記憶がなくなる「限局的または選択的健忘」ですが、心的な外傷体験にかかる記憶の喪失がみられ、まれに名前や居住地などすべてを忘れてしまうケースもあります。また、すぐに記憶を回復することもあれば、何年も思い出せない場合もあるようです。

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