
「医食同源」の考え方に基づく研究と、それを社会に生かすことを通じて人々の健康増進につなげようと、このほど研究者や経営者らが連携し、一般財団法人「医食同源生薬研究財団」を設立した。研究では、免疫力を高める働きがあるとされ、新型コロナウイルス禍で注目を集める玄米などの全粒穀物を食べてもらい、健康への影響について調査するという。
法人を設立したのは、東京農業大客員教授を務める米穀メーカー「東洋ライス」(本社・和歌山市)の雑賀慶二社長。同社は独自の製法による無洗米や、栄養分とうまみ成分を含む層を残して精米した「金芽米(きんめまい)」などを開発したことで知られる。財団理事長には抗加齢医学研究の第一人者である同志社大学の米井嘉一教授が就き、評議員に前農水省事務次官で東京農業大教授の末松広行氏らが加わる。
「医食同源」とは、栄養バランスの良い食事は病気を予防し、健康を保つことから、食事と医療の根本は同じという考え方。中国に古くからある言葉と思われがちだが、日本での造語と言われている。農水産物や食品に含まれる成分に関するエビデンス(根拠)はまだ不十分で、医食同源の効果の実証が求められている。
玄米は妊よう率の向上につながるか検証も
主な活動は、…
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