実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-

新型コロナワクチン 高齢者にとっては

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
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栃木県営大規模接種会場で接種を受ける高齢者=宇都宮市駒生町のとちぎ健康の森で2021年6月16日午後4時15分、御園生枝里撮影
栃木県営大規模接種会場で接種を受ける高齢者=宇都宮市駒生町のとちぎ健康の森で2021年6月16日午後4時15分、御園生枝里撮影

 前々回のコラムに続いて、今回も新型コロナウイルスに対するワクチンの有効性と安全性について考えてみたいと思います。

 まず、有効性についての驚くべきデータをご紹介しましょう。この日本のデータは各メディアで大々的に報じられましたからすでにご存じの方も多いでしょう。千葉大学が実施した「ワクチン接種と抗体形成」に関する報告です。雑誌に未掲載で他の専門家のチェックが終わっていない論文を集めたサイト「medRxiv」に2021年6月4日付で「日本の病院の2015人の医療従事者におけるファイザー社製ワクチンに対する抗体反応(Antibody responses to BNT162b2 mRNA COVID-19 vaccine in 2,015 healthcare workers in a single tertiary referral hospital in Japan)」というタイトルで掲載されています。

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谷口恭

太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト 無料メルマガ<谷口恭の「その質問にホンネで答えます」>を配信中。