新型コロナウイルス既感染者では、2回の接種が必要なmRNAワクチン(ウイルスの遺伝子の一部を使ったワクチン)を1回接種するだけで、非常に高い防御効果を得られる可能性のあることが、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)教授のOtto Yang氏らにより報告された。その一方で、感染歴がある人でも、未感染で2回の接種を終えた人でも、ワクチンの接種を受けた人は、後に追加接種が必要となる可能性が高いことも判明した。この研究結果は、米国化学会の学術誌「ACS Nano」に6月23日掲載された。
この研究の対象は、ファイザー社製またはモデルナ社製のmRNAワクチンだ。mRNAワクチンは、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の一部に対する抗体を、人体が自ら作り出すように促す。臨床試験では、いずれのワクチンでも、2回接種後の数カ月間は、約95%のCOVID-19発症予防効果が得られることが示されている。しかし、これらの試験には、COVID-19からの回復者がほんのわずかしか含まれていなかっ…
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