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「冷たい麺単品」の食事が勧められない四つの理由

成田崇信・管理栄養士
 
 

 夏の定番料理といえば、そうめんやサラダうどんなど、冷たくてのどごしの良い麺類ですが、そればかり食べていると、栄養の偏りや消化管の不調などの原因にもなりかねません。暑い夏を乗り切るため、体に負担のかからない麺類の食べ方を提案したいと思います。

不足しがちな栄養に注意

 麺類の献立では、おかずの品数が少なくなる傾向があります。特に夏場は暑いキッチンに長時間立つのはつらいため、麺類単品で済ませてしまうこともあると思います。冷たいそうめんやそばをつゆにつけて食べるのは夏場の定番ですが、少量の薬味と炭水化物が主体の麺類では、たんぱく質をはじめとした必須栄養素の不足が心配されます。

 レシピサイトで冷やし麺の栄養価をいくつか見てみると、1食あたりのたんぱく質量は10グラム前後のものが多く、肉や野菜をとれるよう工夫したレシピでも20グラム程度にとどまっていました。毎回の食事を単品の麺類で済ませていると、栄養不足からくる夏バテになることも予想されます。

 温かい麺であればサラダやあえ物を、冷たい麺であれば炒め物や煮物を1品組み合わせるのがおすすめです。その中のどれか1品に肉類や魚、卵などたんぱく質のとれる食材を組み込むと、栄養バランスの改善も期待できます。

胃腸への負担は夏バテの原因にも

 脱水や熱中症予防のため、意識して水分補給することは大事ですが、…

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管理栄養士

なりた・たかのぶ 1975年東京生まれ。社会福祉法人で管理栄養士の仕事をするかたわら、主にブログ「とらねこ日誌」やSNSなどインターネット上で食と健康関連の情報を発信している。栄養学の妥当な知識に基づく食育書「新装版管理栄養士パパの親子の食育BOOK」(内外出版社)を執筆。共著に「各分野の専門家が伝える子どもを守るために知っておきたいこと」(メタモル出版)、監修として「子どもと野菜をなかよしにする図鑑 すごいぞ! やさいーズ」(オレンジページ)などに携わっている。