実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-

新型コロナ ワクチン接種後もマスクを使う理由

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
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4回目の緊急事態宣言が発令され、マスク姿で通勤する人たち=東京都中央区の東京駅八重洲口で2021年7月12日午前8時25分、長谷川直亮撮影
4回目の緊急事態宣言が発令され、マスク姿で通勤する人たち=東京都中央区の東京駅八重洲口で2021年7月12日午前8時25分、長谷川直亮撮影

 前々回と前回にもお伝えしたように、米国では新型コロナウイルスのワクチンを2回接種すれば発症する確率はわずか0.01%であり、米疾病対策センター(CDC)の所長であるロシェル・ワレンスキー氏は「重症化や死亡はほぼ100%防げる」とコメントしています。さらに、英国紙The Guardianによると、米国立アレルギー感染症研究所の所長アンソニー・ファウチ博士は、6月に死亡した米国のコロナ患者の99.2%がワクチン未接種であったと述べています。

 他方、英国では健康社会福祉大臣のSajid Javid氏が「国民の健康を守る最善の方法は、コロナに関する主な制限を解除すること」とコメントしたそうです。(The Guardian 7月4日の記事より)。ここで言う「主な制限の解除」とは、マスクの義務化を撤廃し、人々の行動をコロナ前の世界に近づけることを言います。氏は「(ロックダウンなど)我々が実施しなければならなかった規則によって、家庭内暴力が驚…

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谷口恭

太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト 無料メルマガ<谷口恭の「その質問にホンネで答えます」>を配信中。