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散骨ガイドライン公表が問う葬送の新しい形

星野哲・ライター/立教大学社会デザイン研究所研究員
海に望む「光輪塔」=妙海寺提供
海に望む「光輪塔」=妙海寺提供

 最後に眠る場所はどこ? そんな問いに、お墓や納骨堂ではなく、遺骨を粉状にして海などにまく「散骨」を思い浮かべる人もいるだろう。厚生労働省は今年3月末、ホームページで「散骨に関するガイドライン(散骨事業者向け)」 (注)を公表した。1991年に市民団体が散骨を実施して以降、散骨は幅広く行われてきたが、国による規制はなく、一部ではトラブルも発生して自治体が散骨禁止条例を制定する動きもあった。それだけに、ガイドラインは散骨への追い風になると、散骨事業者らから歓迎の声があがる。そんな中、今年5月には、遺骨の全てをまくのではなく、一部を供養塔に分骨して弔うことをセットにした、散骨の新たなスタイル「海の弔い」を始めた寺も登場した。

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ライター/立教大学社会デザイン研究所研究員

ほしの・さとし 1962年生まれ。元朝日新聞記者。30年ほど前、墓や葬儀の変化に関心を持って以降、終活関連全般、特にライフエンディングについて取材、研究を続けている。2016年に独立。立教大学大学院、東京墨田看護専門学校で教えるほか、各地で講演活動も続ける。「つながり」について考えるウエブサイト「集活ラボ」の企画・運営も手がける。著書に「寺、再起動:ゾンビ寺からの脱出!」(法蔵館)、「人生を輝かせるお金の使い方 遺贈寄付という選択」(日本法令)、「『定年後』はお寺が居場所」(同、集英社新書)「終活難民-あなたは誰に送ってもらえますか」(2014年、平凡社新書)ほか。