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かぜ薬などの乱用 10代で急増する背景

医療プレミア編集部
ドラッグストアのレジカウンターに並ぶ感冒薬や鎮痛薬、カフェイン製剤=東京都内で9月26日、和田明美撮影
ドラッグストアのレジカウンターに並ぶ感冒薬や鎮痛薬、カフェイン製剤=東京都内で9月26日、和田明美撮影

 10代の若者にかぜ薬やせき止め薬などの市販薬を乱用し、依存状態になる患者が増えていることが、国立精神・神経医療研究センターの調査で分かった。薬物依存症専門医は「市販薬は、誰でも欲しいだけ入手できるが、乱用や依存の危険性は知られていない。もうろう状態になっての事故や、薬の万引きも起きやすい」と指摘する。なぜ10代に市販薬乱用が広がっているのか。その背景に迫った。【和田明美】

全国の市販薬乱用・依存患者の4割

 国立精神・神経医療研究センター薬物依存研究部の松本俊彦部長は、全国の精神科病院で治療を受けた患者を対象に2年ごとに乱用薬物調査を実施し、「2016年から感冒薬やせき止め薬などの市販薬乱用・依存が急増している」との分析結果をまとめた。

 16年の覚醒剤や向精神薬などの薬物乱用・依存患者は全国で2262例あり、このうちこれまではゼロだった市販薬の乱用・依存は5.2%となり、年代別では10代が最も多くその2割を占めた。18年は全国の薬物乱用・依存患者は2609症例、うち市販薬乱用・依存は5.9%と増えた。内訳を見ると、10代が最も多く4割に達していた。

 市販薬を乱用・依存する患者の主な症状は「『やめられない、止まらない』という依存的使用そのものだ」と松本医師は指摘する。これまでの患者の傾向から、以下の3項目のうち2項目以上が当てはまる場合は、専門的な治療が必要という…

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