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新型コロナ 感染者は自宅療養で増えた? 訪問診療医の体験

中澤まゆみ・ノンフィクションライター
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自宅療養する感染者宅。設備の整った病院と違い、東京都内の一般の住宅では、広さも換気も不十分ななかで診療するしかない
自宅療養する感染者宅。設備の整った病院と違い、東京都内の一般の住宅では、広さも換気も不十分ななかで診療するしかない

 東京都内の新型コロナウイルス感染症も大分落ち着いてきました。10月18日の新規感染確認者は、今年最少の29人。重症者も31人となりましたが、緊急事態宣言解除の影響がどう出てくるのか、気になるところです。専門家は今年の冬に再度の感染拡大が起こる「第6波」を指摘しています。

 今回の「第5波」では「自宅療養者」が急増し、全国で10万人を超えました。私の住む世田谷区でも、8月に入ると毎週2000人以上の感染者発生が続き、8月30日には2660人の自宅療養者を数えています。

 入院が必要とされる中等症Ⅱの状態でも、感染者が入院できない異常事態に、全国各地で訪問診療を行う医師たちが往診に奔走しました。そのひとり、桜新町アーバンクリニック(世田谷区)の遠矢純一郎医師に、自身が訪問診療で見聞きした在宅療養の実態を聞きました。

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中澤まゆみ

ノンフィクションライター

なかざわ・まゆみ 1949年長野県生まれ。雑誌編集者を経てライターに。人物インタビュー、ルポルタージュを書くかたわら、アジア、アフリカ、アメリカに取材。「ユリ―日系二世 NYハーレムに生きる」(文芸春秋)などを出版。その後、自らの介護体験を契機に医療・介護・福祉・高齢者問題にテーマを移す。全国で講演活動を続けるほか、東京都世田谷区でシンポジウムや講座を開催。住民を含めた多職種連携のケアコミュニティ「せたカフェ」主宰。近著に『おひとりさまでも最期まで在宅』『人生100年時代の医療・介護サバイバル』(いずれも築地書館)、共著『認知症に備える』(自由国民社)など。