実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-

新型コロナ 開発中の内服薬の実力は

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
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衆議院議員選挙の出陣式で、新型コロナウイルス感染症予防のため支援者とグータッチをする候補者(左)=京都市下京区で2021年10月19日、山崎一輝撮影
衆議院議員選挙の出陣式で、新型コロナウイルス感染症予防のため支援者とグータッチをする候補者(左)=京都市下京区で2021年10月19日、山崎一輝撮影

 新型コロナウイルス感染症が恐れるに足りない「ただの風邪」になる日はいつ訪れるのでしょうか。そうなるためには「ワクチンだけでは不十分だ」ということを過去のコラム「新型コロナ ワクチン接種後もマスクを使う理由」で述べました。なぜ、ワクチンだけでは不十分なのか。そのコラムで述べたように、ただの風邪になるには「特効薬」がどうしても必要だからです。インフルエンザの場合、ワクチンに加えてタミフルやイナビル、あるいはゾフルーザ(いずれも飲み薬か吸入薬の商品名)といった抗インフルエンザ薬があります。これらが効かないかもしれない新型インフルエンザに対しては、アビガン(一般名ファビピラビル)という「秘密兵器」が用意されています。

 他方、新型コロナにはインフルエンザのものよりも有効なワクチンが登場しました。副作用や有効期間など依然として未知な部分はありますが、少なくとも感染を防ぐという意味では有効性が高いのは間違いありません(前回のコラム「新型コロナ ワクチン後の感染は『軽くすむ』か」で述べたように重症化を防げるかどうかははっきりしないところがありますが)。

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谷口恭

太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト 無料メルマガ<谷口恭の「その質問にホンネで答えます」>を配信中。