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「なぜ日本人は高齢になっても働くの?」 フランスの高齢者が悠々自適な理由

竹内真里・フランス在住ライター

 フランスでも高齢化が進んでいますが、60歳になれば多くがリタイアし、それぞれの趣味や関心のある活動に積極的に参加しています。生活に困窮する高齢者もほとんどいません。一方、日本の高齢者は日々の生活を成り立たせることに必死で、働き続けなければならない人も少なくありません。なぜ、日本では年を取ることがリスクになっているのでしょうか。フランスとは何が違うのでしょうか。現地ライターの竹内真里さんが問題提起します。

長い老後、毎日を積極的に過ごす

 まだ新型コロナウイルス騒動が起きる前、日本に短期滞在した40代のフランス人らと話したときのこと。「小さい子どもが一人で出かける姿にも驚いたけれど、それよりも、自分の親世代か祖父母ぐらいの人が働いているのにはもっと驚いた。日本では、あんな高齢になっても働くの?」

 訪日者の視点からは、もの珍しく映るこの光景。日本と同じく高齢化社会に直面するフランスではあるが、まだ自由に活動できるシニアたちは、日々をどのように過ごしているのだろうか。

 フランス人も長生きだ。

 フランス国立経済統計研究所発表の資料によると、2020年のフランスの平均寿命は男性79.2歳、女性85.2歳(日本は、厚生労働省の資料によると、男性81.64歳、女性87.74歳)。

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フランス在住ライター

1978年千葉県生まれ。2000年から2002年までフランス南部マルセイユに滞在。その後、東京や香港でライターとして取材・執筆に従事。2015年に再びフランスへ。現在はリヨン市内でフランス人の夫、娘と暮らしながら現地情報を発信している。