心の天気図

「冬は休養の季節」と知っておこう

佐々木 司・東京大学教授・精神科医
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 11月も中旬となり、気温が下がってきた。夏には暑くてよく眠れなかった人の中にも、この季節はぐっすり眠れるという人が多いのではなかろうか。年とともに朝の目覚めが早くなってきた私でも、今月に入ってからは、目が覚めても布団からはなかなか出られない日が増えている。

 日本のように四季の区別がはっきりしている温帯に住んでいると、睡眠を含めて体調は季節によって変化する。大まかに言うと、夏は活動的で睡眠は短めになり、冬は活動量が落ちて寝床に入っている時間も長くなる。

 これは太古の昔からの生活を考えれば当然で、夏場は農作業のためにしっかり働き、冬場は基本的には休んで1年の疲れを癒やし、翌年の春・夏に備えるという生活を人間は続けてきた。

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佐々木 司

東京大学教授・精神科医

東京大学医学部医学科卒。東大病院、財団法人神経研究所晴和病院での勤務を経て、トロント大学クラーク精神医学研究所に留学。帝京大学医学部講師などを勤め、2008年に東京大教授。生活習慣や環境的諸要因と「こころと体」の健康との関連の解明、学校精神保健教育プログラム開発などを進め、英文国際誌を中心に成果を発表している。日本不安症学会理事長、日本学校保健学会常任理事。一般向け著書としては「その習慣を変えれば『うつ』は良くなる!」、共著に「精神科医と養護教諭がホンネで語る 思春期の精神疾患」