朝に暗赤色の光を目に当てることで、加齢に伴う視機能の衰えを抑えられる可能性があることが、英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)眼科学研究所教授のGlen Jeffery氏らの小規模研究で示された。同氏は「LED(発光ダイオード)を用いたシンプルな器具を使って、1週間に1回、暗赤色の光を目に当てることで、バッテリーを充電するように、低下していた網膜の細胞のエネルギーシステムを再びチャージできる」としている。この研究結果は、「Scientific Reports」11月24日号に掲載された。
人間は40歳ごろから、加齢に伴って網膜の視細胞の機能が低下する。その原因の一部は、細胞の中にある器官「ミトコンドリア」の能力低下に起因すると考えられている。ミトコンドリアは「アデノシン三リン酸」(ATP)という物質を作り出す。このATPが、細胞活動に必要なエネルギーを供給する。
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