現代フランス健康事情 フォロー

子どもは「ウイルスの運び屋」? 強まるプレッシャー

竹内真里・フランス在住ライター
街角のクリスマスツリー=筆者撮影
街角のクリスマスツリー=筆者撮影

 新型コロナウイルスの感染者が再び拡大している欧州。フランスも例外ではありません。そんな中、小さな子どもたち自身が感染やワクチンについて思い悩む様子が見られるそうです。学校や政府などから「ウイルスの運び屋」のように扱われる子どもたちをめぐる現状を、現地在住のライター、竹内真里さんが報告します。

対応に右往左往する保護者と学校職員

 街はイルミネーションで彩られ、人々はクリスマスの準備に忙しい。世界の中でも早々と新型コロナウイルス対策のワクチン接種を推し進め、新型コロナワクチン接種済みか新型コロナ陰性を証明する「衛生パス」を導入したランスだが、感染者は増加を続けている。今回は、新型コロナ騒動に巻き込まれる子どもたちについて考えたい。

 11月の終わり、感染者数増加が報道されるようになった頃のことだ。私の子どものクラスで「新型コロナ陽性の子が1人出たので、同じクラスの生徒はできるだけ早く検査をし、結果を報告するように」と校長から連絡がきた。薬局で販売されている「自分でできる検査キット」による検査は無効で、医療機関による検査結果のみ有効、と通達された。

 国の措置に従い、陽性者が3人出た時点で1週間の学級閉鎖となり、クラス全員が「濃厚接触者」となった。クラス再開日に向けて、2回目の検査が義務となり、登校を再開するには24時間有効の陰性結果の提出が必要となった。事実上の「衛生パス」といえる。

 しかし、検査は各家庭に任されており、保護者や学校の職員たちの対応にもバラつきがある。

この記事は有料記事です。

残り2314文字(全文2954文字)

フランス在住ライター

1978年千葉県生まれ。2000年から2002年までフランス南部マルセイユに滞在。その後、東京や香港でライターとして取材・執筆に従事。2015年に再びフランスへ。現在はリヨン市内でフランス人の夫、娘と暮らしながら現地情報を発信している。