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がん免疫療法 受けた患者の遺族に判決で慰謝料100万円 それでも遺族は控訴

高木昭午・毎日新聞医療プレミア編集部
東京高等・地方・簡易裁判所合同庁舎正門の看板。記事本文で紹介した訴訟は控訴され、今後、東京高裁で争われる=東京都千代田区霞が関1で2019年3月24日、本橋和夫撮影
東京高等・地方・簡易裁判所合同庁舎正門の看板。記事本文で紹介した訴訟は控訴され、今後、東京高裁で争われる=東京都千代田区霞が関1で2019年3月24日、本橋和夫撮影

 がんの免疫療法を自費で受けた後、約2カ月で死亡した患者の遺族が、治療した病院を経営する医療法人と、治療用のワクチンを供給した会社を相手取り「効果がない治療法だった」などと主張して損害賠償を求めていた訴訟の判決が2021年11月、宇都宮地裁で出ました。地裁は、医療法人に慰謝料など110万円の支払いを命じました。こうした訴訟で遺族側が賠償を勝ち取るのは珍しいといいます。しかし、遺族側は12月、東京高等裁判所に控訴しました。この判決が、「遺族側の勝利」とはいえない内容だったからです。何が問題だったのでしょうか。訴訟の背景や、判決が示した考え方、そして遺族側の不満の理由を取材しました。

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毎日新聞医療プレミア編集部

たかぎ・しょうご 1966年生まれ。88年毎日新聞社入社。94年から東京、大阪両本社科学環境部、東京本社社会部などで医療や原発などを取材。つくば支局長、柏崎通信部などを経て、17年に東京本社特別報道グループ、18年4月から医療プレミア編集部記者。