実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-

新型コロナ 扱いを格下げすると入院できない患者が増える

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
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電話の対応にかかりきりの静岡県東部保健所の職員=静岡県沼津市で2022年1月24日、金子昇太撮影
電話の対応にかかりきりの静岡県東部保健所の職員=静岡県沼津市で2022年1月24日、金子昇太撮影

 新型コロナウイルスの株がオミクロン株に置き換わり、感染者が急増する一方で、重症化率は低いことがより明らかになってきています。ここまで軽症ならば、もはや新型コロナの感染症法上の分類を、現在の「2類相当」ではなく「5類」に格下げすべきだ(季節性インフルエンザ並みの扱いにすべきだ)、という意見が再び浮上しています。しかし、もしも新型コロナが他の5類感染症と同様の扱いになれば、本来は入院して酸素投与や投薬などの治療を受けるべきなのに、それがかなわず重症化し、さらに……という患者が続出するのは間違いありません。今回は、なぜ新型コロナは他の5類感染症と同じように考えられないのかを整理して、あるべき姿について私見を述べたいと思います。

 まずは過去のコラム「新型コロナ 『5類』に格下げできない三つの理由」で述べた「三つの理由」を簡単に振り返っておきます。

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谷口恭

太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト 無料メルマガ<谷口恭の「その質問にホンネで答えます」>を配信中。