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がん診断から2年 最近の病状を報告します

石蔵文信・大阪大学招へい教授
 
 

 前立腺がんを患う石蔵文信・大阪大招へい教授。手術ができず抗がん剤の治療を続けてきました。ところが、最初の薬の効果が薄まり、2番目の薬を使うことになります。それがひどい副作用があり、昨年末には寝たきりになりました。絶望していた石蔵さんのもとに、ある情報が届きます。それは何だったのでしょうか。がんとともに生きる石蔵さんからの報告です。

強力な薬の苦しみ

 ちょうど2年前、私は前立腺がんと診断されました。骨に転移しており、手術はできず、男性ホルモンをブロックする薬を使ってきました。

 その薬は、昨年夏ぐらいまでよく効いていましたが、秋ぐらいから前立腺がんの指標であるPSAの値が徐々に高くなってきました。そのために「もう少し強力なお薬を使おう」ということになり、第2の投薬が始まりました。それとは別に、私の前立腺がんが、ある遺伝子の変異によって起きているかどうかを調べることにもしました。最近は「遺伝子の変異」を標的とする薬も開発されていますので、標的になっている遺伝子変異があれば薬を使えることになります。ただし、その検査は、結果が出るまで1カ月以上かかるとのことでした。

 その間に飲み始めたのが第2の強い薬でしたが、それがかなりの副作用がありました。食欲はなくなる、気力はなくなるなどで、昨年末はほぼ寝たきりの状態となってしまいました。あまりにも体調が悪いので主治医と相談したところ、その薬を一旦中止することにしました。薬の副作用の影響が取れるまで約1カ月か…

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大阪大学招へい教授

いしくら・ふみのぶ 1955年京都生まれ。三重大学医学部卒業後、国立循環器病センター医師、大阪厚生年金病院内科医長、大阪警察病院循環器科医長、米国メイヨー・クリニック・リサーチフェロー、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授などを経て、2013年4月から17年3月まで大阪樟蔭女子大学教授、17年4月から大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。循環器内科が専門だが、早くから心療内科の領域も手がけ、特に中高年のメンタルケア、うつ病治療に積極的に取り組む。01年には全国でも先駆けとなる「男性更年期外来」を大阪市内で開設、性機能障害の治療も専門的に行う(眼科イシクラクリニック)。夫の言動への不平や不満がストレスとなって妻の体に不調が生じる状態を「夫源病」と命名し、話題を呼ぶ。また60歳を過ぎて初めて包丁を持つ男性のための「男のええ加減料理」の提唱、自転車をこいで発電しエネルギー源とする可能性を探る「日本原始力発電所協会」の設立など、ジャンルを超えたユニークな活動で知られる。「妻の病気の9割は夫がつくる」「なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略」など著書多数。