人生の筋トレ術

部屋の寒さが命に関わる理由とは?

西川敦子・フリーライター
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 今年は立春を過ぎても冷え込みの厳しい日が多いといわれる。つい、エアコンの設定温度を上げようとして、壮介さんは後ろめたい気分になってしまう。というのも、心臓発作で急逝した父が相当な節約家だったからだ。「冬、寒いのはあたりまえだろう」が口癖で、家じゅう歩き回っては、「もったいないじゃないか」とあちこちの暖房を消してしまう。手を焼いた家族がコントローラーを仏壇の陰に隠し、父親が「ない、ない」とパニックになる一幕もあった。いまだに自分が暖房をつけることに罪悪感を覚えてしまうのは、父親の口癖が耳にこびりついているからに違いない、と壮介さんは信じている。

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西川敦子

フリーライター

にしかわ・あつこ 1967年生まれ。鎌倉市出身。上智大学外国語学部卒業。編集プロダクションなどを経て、2001年から執筆活動。雑誌、ウエブ媒体などで、働き方や人事・組織の問題、経営学などをテーマに取材を続ける。著書に「ワーキングうつ」「みんなでひとり暮らし 大人のためのシェアハウス案内」(ダイヤモンド社)など。