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老化を遅らせる実験 中年や高齢のマウスで成功

 将来、細胞を部分的にリセットすることで「若返りの泉」を得られる日が来るかもしれない。それを示唆するマウスを用いた研究の結果が、論文として発表された。米ソーク研究所のJuan Carlos Izpisua Belmonte氏らの研究で、論文は「Nature Aging」に、3月7日に掲載された。

 高齢のヒトや動物では、遺伝子そのものではなく、細胞の中で遺伝子を制御する部分が、若いヒトや動物とは異なっている。具体的には、DNA(遺伝子の本体)の一部が「メチル化」という化学変化をしている様子や、細胞の中でDNAが巻き付いている糸巻のような部分「ヒストン」の化学変化の状態が、年齢とともに変わっていく。これまでの研究で、山中伸弥・京都大教授の名前から「山中因子」と呼ばれる四つの物質(Oct4、Sox2、Klf4、c-Myc)を細胞に注入すると、このような変化ががリセットされることが報告されている。

 Belmonte氏らは今回の研究に、ある薬品を飲むと細胞内で山中因子を作るような、特殊なマウスを使った。そして、中年や高齢のマウスの体内で山中因子を作らせることで、細胞を部分的にリセットし、若返らせることができるかどうかを検討した。

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