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男性更年期の真実/1 その治療法は「ベスト」でしょうか?

石蔵文信・大阪大学招へい教授
 
 

 メディアで話題の「男性更年期障害」。その治療として男性ホルモンの補充が知られていますが、本当にそれがベストの治療法なのでしょうか。20年以上、男性更年期外来を続けてきた石蔵文信・大阪大招へい教授が、男性更年期の「真の姿」を5回にわたって解説します。

そもそも男性更年期とは?

 最近、私の外来に男性更年期障害についての問い合わせが増えてきました。患者さんだけでなく、厚生労働省やマスコミからの問い合わせもかなりあります。

 男性更年期障害への関心は、数年ごとに「流行」となるようです。今回もその流れかもしれません。ほとんどの外来では、泌尿器科医が治療を担当し、男性ホルモンの少なくなった方に男性ホルモンの補充をするというのが中心的なやり方です。

 しかし、そんな単純なことでよいのでしょうか?

 私も約20年間、男性更年期外来を開設してきましたが、男性ホルモンの補充は全くしません。それでも、多くの患者さんが改善しています。今回は、約20年にわたり1000人近い方を診察した実績のある心療内科医の立場から、男性更年期障害の疑問に関してお話ししたいと思います。

 今では「男性更年期障害」という病名が認められるようになりましたが、その内容についてはかなりあ…

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大阪大学招へい教授

いしくら・ふみのぶ 1955年京都生まれ。三重大学医学部卒業後、国立循環器病センター医師、大阪厚生年金病院内科医長、大阪警察病院循環器科医長、米国メイヨー・クリニック・リサーチフェロー、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授などを経て、2013年4月から17年3月まで大阪樟蔭女子大学教授、17年4月から大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。循環器内科が専門だが、早くから心療内科の領域も手がけ、特に中高年のメンタルケア、うつ病治療に積極的に取り組む。01年には全国でも先駆けとなる「男性更年期外来」を大阪市内で開設、性機能障害の治療も専門的に行う(眼科イシクラクリニック)。夫の言動への不平や不満がストレスとなって妻の体に不調が生じる状態を「夫源病」と命名し、話題を呼ぶ。また60歳を過ぎて初めて包丁を持つ男性のための「男のええ加減料理」の提唱、自転車をこいで発電しエネルギー源とする可能性を探る「日本原始力発電所協会」の設立など、ジャンルを超えたユニークな活動で知られる。「妻の病気の9割は夫がつくる」「なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略」など著書多数。