
3月下旬、フランスのリヨンは日中の最高気温が20度を超え、半袖姿にサングラスの人も見られた。雨はしばらく降っておらず、空はかすんでいて空気もほこりっぽい。鼻や目がむずむずし、くしゃみが一度出ると止まらない。ひょっとして花粉症なのか。ただ、症状を和らげるのに使われるサプリメントなどは、アレルギー症状が強く出る危険性もあるという。今回は、フランスの花粉症とその対策について書いてみたい。
増加傾向にあるフランス人の花粉アレルギー
「ティッシュ、持ってますか?」。すぐ前を歩いていた高校生ぐらいの女の子がくるっと振り向いて話しかけてきた。持っていたらください、という前提の質問だ。こちらの人は、やれたばこはあるか、切符はあるか、金はあるか(あるならちょうだい)と気軽に話しかけてくるのだが、このごろは断然、ティッシュが多い。風邪か、新型コロナウイルス感染症か、鼻炎か、花粉症かわからないけれど、鼻をぐずぐずさせている人がけっこう多くいる。
さて、春の訪れとともに私たちを悩ます花粉症は、こちらでは「花粉アレルギー」や「春のアレルギー」などといわれている。…
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