
ロシアのウクライナ侵攻では、大勢の若者が戦場に投入され、傷ついています。命が脅かされればPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症する危険もあるため、同志社大の米井嘉一教授はこうした若者たちが気になって仕方がないといいます。彼らを守るため、アンチエイジング医学が出した「究極の答え」とは何でしょうか?
気をつけたい体に表れた警告サイン
これまで百寿者の方々に多くのことを学んできました。そして分かったことは、決して付け焼き刃で成し遂げたわけではないということです。ある時点からこつこつと積み上げた結果、今があることが分かりました。
では、ある時点とはいつのことでしょうか。もう手遅れということはあるのでしょうか。
大丈夫です。多くの人の場合、手遅れはないと言っていいでしょう。しかし、何らかの警告サインが表れたら、それを素直に受け入れる必要があります。
「一病息…
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同志社大学教授
よねい・よしかず 1958年東京生まれ。慶応義塾大学医学部卒業、同大学大学院医学研究科内科学専攻博士課程修了後、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校留学。89年に帰国し、日本鋼管病院(川崎市)内科、人間ドック脳ドック室部長などを歴任。2005年、日本初の抗加齢医学の研究講座、同志社大学アンチエイジングリサーチセンター教授に就任。08年から同大学大学院生命医科学研究科教授を兼任。日本抗加齢医学会理事、日本人間ドック学会評議員。医師として患者さんに「歳ですから仕方がないですね」という言葉を口にしたくない、という思いから、老化のメカニズムとその診断・治療法の研究を始める。現在は抗加齢医学研究の第一人者として、研究活動に従事しながら、研究成果を世界に発信している。最近の研究テーマは老化の危険因子と糖化ストレス。