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新型コロナ 日本の「感染経験者」は国の調査結果よりずっと多い?

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
3年ぶりに行動制限のないゴールデンウィークを迎え、雨の中、多くの人が訪れた横浜中華街=横浜市中区で2022年4月29日午後1時44分、園部仁史撮影
3年ぶりに行動制限のないゴールデンウィークを迎え、雨の中、多くの人が訪れた横浜中華街=横浜市中区で2022年4月29日午後1時44分、園部仁史撮影

 新型コロナウイルスが登場して間もない頃に生まれた「日本人は新型コロナに感染しにくい」という神話は大きく崩れ去ったと言えるでしょう。5月2日現在、日本人のコロナ感染者は、新型コロナ登場以来の累積で、790万人余りで世界第15位。日本の人口は世界第11位ですから「人口あたりでみれば他国よりも少し少ない程度」となります。人口あたりに占める累積感染者の割合でみれば約6.3%(感染者数約790万人/人口約1億2500万人)で、これは全世界平均(約6.5%)とほぼ同じですが、、欧米諸国(ヨーロッパ平均で約26%)や韓国などと比べるとかなりの低率です。

 韓国は、累積感染者が1700万人を超えて世界第8位です。人口は約5200万人ですから、感染者が占める割合は3割を超えています。米国は24%(約8100万人/3億3200万人)、英国は33%(約2200万人/約6700万人)です。過去のコラム「新型コロナ 『第6波』後でも日本の死者が欧米より少ない理由」で、私は「人口当たりの死亡者数は欧米諸国で多く、アジア諸国で少ない」という事実を示しました。感染…

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太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト 無料メルマガ<谷口恭の「その質問にホンネで答えます」>を配信中。