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保護者もPTAに積極参加? 「完璧主義」の日本にないフランスの子育て術

竹内真里・フランス在住ライター

 フランスは6月に入り、夏休みまであと1カ月となった。この時期は、学校のお祭り、習い事の発表会などがあり、学年度末が締めくくられる。学校のイベントなどは日本でいうPTAが主体となって行われ、保護者がいきいきと参加しているように見えるが、なぜなのか。現地の保護者たちと関わる中で、「完璧主義」を目指しがちな日本にもあっていい、気負わず子育てする方法が見えてきた。

保護者のプレッシャーが少ない

 話は日本の4月に戻る。この頃になるとPTAの役員決めについて、日本の子育て中の友人たちから不満や不安な気持ちを吐露されることが習慣になっている。たいてい、母親がほぼ一人で学校関係や家のもろもろのことを担っていて、いっぱいいっぱいの様子が伝わってくる。役員の活動は、人によってはそこまで嫌なものでもないかもしれないが、私に嘆く人たちは前向きに捉えられないようだ。

 一方、ここフランスは、役員に立候補する人が多い。率先して活動する人たちがいるため、希望しない人が係になることや、くじ引きで決まるなんてこともない。係にならない人が責められる雰囲気もなく、かなり気楽だ。

 昨年に引き続き、役員をしているマリオンさんに話を聞いた。

 「学校と協力して教育に関わりたいと思って役員をしています。アイデアもたくさん浮かぶし、企画が実現できて楽しいです。自分の能力を生かせる場だと思っています。役員をやりたがらない人についてですか? 関心がある人がやった方が良い結果が出るので、できる人がやればいいです。むしろ立候補者が少ない方が、私が担当になっていろいろなことを実現できるのでうれしいです!」

 学校や社会活動に時間を使えたり、積極的に参加したいと思ったりするのは、生活リズムに余裕があるのが一つの理由かもしれない。

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フランス在住ライター

1978年千葉県生まれ。2000年から2002年までフランス南部マルセイユに滞在。その後、東京や香港でライターとして取材・執筆に従事。2015年に再びフランスへ。現在はリヨン市内でフランス人の夫、娘と暮らしながら現地情報を発信している。