ER Dr.の救急よもやま話

今年の暑さに負けず、よく眠りバテずに過ごす方法

志賀隆・国際医療福祉大医学部救急医学主任教授(同大成田病院救急科部長)
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炎天下を歩く人たち=東京都千代田区で2022年7月1日午前9時42分、小出洋平撮影
炎天下を歩く人たち=東京都千代田区で2022年7月1日午前9時42分、小出洋平撮影

 例年とは比べものにならないほど早く梅雨が明けてしまいました。※編集部注 毎日気温の高い日が続き、救急外来にも熱中症や体調不良の患者さんが搬送されてきています。暑い夏が長く続く今年は「どうやって日々、コンディションを整えるか」が、我々にとっての大きな課題になります。ということで今回は「夏バテ予防の夏の睡眠対策」について考えてみたいと思います。

日照が長いと睡眠が短くなりやすい

 夏は日照時間が長いです。日中に日の光を浴びることは睡眠サイクルによい影響を与えます。ただ、夏のように日照時間が長く、遅くまで明るいと問題が出ます。なぜかというと「メラトニン」という睡眠にかかわるホルモンが、日照がある際には出にくいからです。とはいえ、日照時間を我々がコントロールできるわけではありません。ですので我々は「そもそも睡眠が乱れやすいのが夏である」ということを意識しながら後述の対策をとっていくことが必要になります。なお、就寝時刻が近づいたら、薄明かりの中で過ごすほうがすんなり眠れます。照明の明るい部屋でずっと過ごしていると、なかなか寝付けませんので、その点は注意が必要です。

お酒とカフェインにご注意

 夏はお酒を楽しむ人も多いでしょう。お酒を飲むと、入眠は円滑になる可能性があります。ただしその後、舌根(舌の付け根)がのどに落ち、口から肺への空気の通りが悪くなって、いびきをかいたりすることも多いです。…

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志賀隆

国際医療福祉大医学部救急医学主任教授(同大成田病院救急科部長)

しが・たかし 1975年、埼玉県生まれ。2001年、千葉大学医学部卒業。学生時代より総合診療・救急を志し、米国メイヨー・クリニックでの救急研修を経てハーバード大学マサチューセッツ総合病院で指導医を務めた救急医療のスペシャリスト。東京ベイ・浦安市川医療センター救急科部長などを経て20年6月から国際医療福祉大学医学部救急医学教授、21年4月から主任教授(同大成田病院救急科部長)。安全な救急医療体制の構築、国際競争力を産み出す人材育成、ヘルスリテラシーの向上を重視し、日々活動している。「考えるER」(シービーアール、共著)、「実践 シミュレーション教育」(メディカルサイエンスインターナショナル、監修・共著)、「医師人生は初期研修で決まる!って知ってた?」(メディカルサイエンス)など、救急や医学教育関連の著書・論文多数。