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暑さ対策の「水分補給」 間違えると意識消失も

金子至寿佳・高槻赤十字病院糖尿病・内分泌・代謝内科部長

 梅雨が明け、蒸し暑い日には、すぐにのどが渇いてしまいます。熱中症がこわいからと、スポーツ飲料をたくさん飲んでしまう人もいるのでは。でも、ちょっと待ってください。それは正しい対処法と言えるのでしょうか。熱中症を防ぎつつ、体に負担をかけない水分補給の仕方について、高槻赤十字病院の金子至寿佳医師が伝えます。健康リテラシーを高めるきっかけになるかもしれません。

血中の血糖値が急上昇!

 夏にテーマパークを訪れた20代のある男性は、「熱中症予防に」と大量のスポーツ飲料やジュースを飲み、アトラクションを見て回りました。ところが、家に帰ると体がだるく、朝になっても目が覚めず、救急車で病院に運ばれました。血糖値(血液中のブドウ糖の濃度。正常値は70~110mg/㎗)は正常値の15倍にもなっていて、即刻入院となりました。昔はこのような状態になると、半分くらいの人が命を落としていました。今でも亡くなる人はいますが、こんな時は点滴を入れて血中の糖分を薄めていきます。

 それにしても、なぜこのようなことが起きるのでしょうか。スポーツ飲料やジュース…

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高槻赤十字病院糖尿病・内分泌・代謝内科部長

かねこ・しずか 三重県出身。医学博士。糖尿病医療に長く携わる。日本糖尿病学会がまとめた「第4次 対糖尿病5カ年計画」の作成委員も務めた。日本内科学会認定医及び内科専門医・指導医、日本糖尿病学会認定糖尿病専門医・指導医、日本内分泌学会認定内分泌代謝科専門医・指導医、日本老年病学会認定老年病専門医・指導医。インスリンやインクレチン治療薬研究に関する論文を多数執筆。2010年ごろから、糖尿病診療のかたわら子どもへの健康教育の充実を目指す活動を始め、2015年からは小中学校で出前授業や大人向けの健康講座を展開している。