実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-

ガーナで2人死亡 「マールブルグ病」の感染源は

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
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野口記念医学研究所で新型コロナウイルス診断のPCR検査の準備をするスタッフ=ガーナ・アクラで2020年6月18日(JICA提供)
野口記念医学研究所で新型コロナウイルス診断のPCR検査の準備をするスタッフ=ガーナ・アクラで2020年6月18日(JICA提供)

 過去のコラム「死者も出る『ラッサ熱』などネズミからうつる病気は多数」で、ラッサ熱という病気を紹介しました。これは「ウイルス性出血熱4疾患」の一つで、主にネズミから感染します。4疾患のなかでおそらく最も有名な「エボラ出血熱」はコウモリが由来です。過去にも紹介した4疾患の一つの「クリミア・コンゴ出血熱」はダニからの感染です。今回は4疾患の残りの一つ、「マールブルグ病」(マールブルグ熱)を紹介したいと思います。今年6月末に、ガーナで立て続けに2人が感染し死亡したことを、7月17日に世界保健機関(WHO)が公表して話題になっています。

コウモリからヒトにうつる病気

 マールブルグ病の感染源は、エボラ出血熱と同じでコウモリです。上記のコラムでは「ネズミが由来の感染症はたくさんある」と述べましたが、コウモリから感染する疾患もたくさんあります。そして、すでに本連載でいくつかを紹介しています。マールブルグ病の症状や対策などを紹介する前に、まずはコウモリから感染する疾患を簡単にまとめてみたいと思います。

 まずは狂犬病です。過去のコラム「狂犬病のワクチンをうつべき人は?」で述べたように、イヌからの感染と…

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谷口恭

太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト 無料メルマガ<谷口恭の「その質問にホンネで答えます」>を配信中。