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更年期には要注意 指が動かせなくなるばね指とドケルバン病

福島安紀・医療ライター
 
 

 54歳の主婦、春子さん(仮名)は調理のために包丁を握った際に右手の親指と中指のつけ根の辺りに強い痛みを感じるようになった。家にあった湿布を貼ってみたが、なかなか治らない。朝起きると、右手の指が曲がったまま固まったようになっていて、左手でゆっくり開かないと右手の親指と中指が動かない。

 「手の指が思うように動かせず、伸ばそうとすると急にはね上がるようになるので自分の指ではないみたい。自宅で介護をしている母を起き上がらせたりトイレの介助をしたりする時に手が痛くて困ります。できるだけ右手を使わないようにしていますが、左手では包丁がうまく使えないし、とても不便です」。近所の整形外科を受診し、ばね指と診断された。

 指のつけ根や手首に腫れや痛みがあって動かしにくい異常は「ばね指(弾発指)」や「ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎=きょうさくせいけんしょうえん)」の場合がある。どちらも手の筋肉と骨をつなぐ腱鞘に炎症が起こる病気で、腱鞘炎と総称される。特に更年期や妊娠時、産後の女性に生じやすいが、なぜなのか。平塚共済病院副院長で、整形外科・手外科センター長の坂野裕昭さんに聞いた。

ばね指は手のつけ根、ドケルバン病では手首の腱…

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医療ライター

ふくしま・あき 1967年生まれ。90年立教大学法学部卒。医療系出版社、サンデー毎日専属記者を経てフリーランスに。医療・介護問題を中心に取材・執筆活動を行う。社会福祉士。著書に「がん、脳卒中、心臓病 三大病死亡 衝撃の地域格差」(中央公論新社、共著)、「病院がまるごとやさしくわかる本」(秀和システム)など。興味のあるテーマは、がん医療、当事者活動、医療費、認知症、心臓病、脳疾患。