いきいき女性の健康ノート

親指のつけ根の痛みは「母指CM関節症」かも

福島安紀・医療ライター
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 会社員の美香さん(56歳、仮名)は、数カ月前から物を握った時に左手の親指のつけ根の辺りに激痛を感じるようになった。ペットボトルや瓶のふたを開けようとして左手に力を入れると特に痛い。親指のつけ根がズキズキ痛むので、フライパンを持つのもつらく、料理をするのも不便だ。入浴時も、シャワーや手おけを左手で持つと激痛が走る。「利き手は右手ですが、親指が痛いから左手が使えないのは不便です。意外と左手を使っていたのだと実感しています」と話す。

 痛みが出始めた頃、美香さんは親指のつけ根に市販の湿布を貼ったりサポーターをつけてみたりした。少し改善したような気がしていたが、そのうち激痛で夜中に何度も目を覚ますようになった。寝不足で仕事に支障が出始めたので整形外科を受診したところ、「母指CM関節症」と診断された。

 「母指CM関節症は、親指(母指)のつけ根にあるCM関節と呼ばれる関節の滑膜に炎症を生じ、軟骨がすり減ることによって発症します…

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福島安紀

医療ライター

ふくしま・あき 1967年生まれ。90年立教大学法学部卒。医療系出版社、サンデー毎日専属記者を経てフリーランスに。医療・介護問題を中心に取材・執筆活動を行う。社会福祉士。著書に「がん、脳卒中、心臓病 三大病死亡 衝撃の地域格差」(中央公論新社、共著)、「病院がまるごとやさしくわかる本」(秀和システム)など。興味のあるテーマは、がん医療、当事者活動、医療費、認知症、心臓病、脳疾患。