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シニアを直撃する寒暖差 体温調節能力を高めて乗り切ろう!

米井嘉一・同志社大学教授

 日本は四季がある国、四季の文化を大切にする国――。これが、多くの人たちが抱いている日本のイメージだと思います。最近では、日本の四季に変化がみられ、猛暑が続いたり、厳寒だったりと極端な気候が増えたような気がします。快適な秋を期待していたのですが、季節の変わり目であるせいか、最近、寒暖差が激しいように感じます。服の選択を誤ったり、体調を狂わしたりする人が多いことでしょう。

「本能を取り戻せ!」

 地球の長い歴史を振り返れば、温暖化どころか地球全体が熱帯化した時期もあれば、極寒の厳しい氷河時代もあり、人類は厳しい自然環境を生き抜いてきました。

 本来ならば、私たちの体には、暑さ寒さに合わせて体温を調整し、環境に適応する力が備わっています。実は、この「本来ならば」というのがミソでして、問題は、私たち現代人が「本来の能力」を忘れてしまうことにあります。

 これを乗り切るためには「体温調節能力」をベストチューンアップすることが大切です。今回の合言葉は「若年シニアよ、本能を取り戻せ!」です。

 「若年シニア」という呼称は、少し衰えを感じ始めた時期であっても、「熟年シニア」まであと20年、30年は踏ん張りたいと考える世代です。あえて実年齢での定義はしません。私が原稿を書く時に、どの世代に向けて発信すれば良いか悩むので、この言葉を選びました。

体温調節のための三つのキーワード

 ヒトには温度を検知するシステムが備わっていて、状況に応じて体温を上げたり下げたりして、環境に適応しています。今回は、「温度検知機能」「体温上昇機能」「体温低下機能」の三つのキーワードに焦点を当てて解説します。

 ヒトの皮膚には…

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同志社大学教授

よねい・よしかず 1958年東京生まれ。慶応義塾大学医学部卒業、同大学大学院医学研究科内科学専攻博士課程修了後、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校留学。89年に帰国し、日本鋼管病院(川崎市)内科、人間ドック脳ドック室部長などを歴任。2005年、日本初の抗加齢医学の研究講座、同志社大学アンチエイジングリサーチセンター教授に就任。08年から同大学大学院生命医科学研究科教授を兼任。日本抗加齢医学会理事、日本人間ドック学会評議員。医師として患者さんに「歳ですから仕方がないですね」という言葉を口にしたくない、という思いから、老化のメカニズムとその診断・治療法の研究を始める。現在は抗加齢医学研究の第一人者として、研究活動に従事しながら、研究成果を世界に発信している。最近の研究テーマは老化の危険因子と糖化ストレス。