睡眠時間が短か過ぎたり長過ぎたりする、睡眠中にいびきをかく、などの症状から把握される睡眠の質の低下があると、緑内障のリスクが高まっていた。こんな調査結果を、四川大学西中国病院(中国)のHuan Song氏らが発表した。論文は「BMJ Open」に11月1日掲載された。
緑内障は視神経が障害される病気だ。治療が不十分だと視野の異常が進んでしまい失明に至ることもある。失明の主要原因であり、日本ではその原因の第1位を占めている。また2040年までに世界中で1億1200万人が、緑内障によって視覚に何らかの影響を受けるとの予測もある。
緑内障の進行は眼圧(眼球内の圧力)が高いほど速い。睡眠は、その眼圧を左右する要因の一つだ。睡眠中は眼圧が高くなることや、睡眠時間の長短が眼圧と関係していることなどが、すでに報告されている。Song氏たちは、睡眠時間や睡眠の質が緑内障リスクと関連がある可能性を想定し、英国の大規模ヘルスケア情報データベース「UKバイオバンク」のデータを調べた。
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