佐藤まさひさの「守るべき人がいる」

北朝鮮に簡単にアメを与えてはいけない

佐藤正久・前副外相
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佐藤正久氏=丸山博撮影
佐藤正久氏=丸山博撮影

 「悪いことをした人が悪いことをやめたからといって、簡単にアメを与えてはいけない。悪いことをしないという約束に加え、二度とできないようにしてからアメを与える」、これが大事であり大原則だ。さもなければ、悪人は途中でまた悪いことをするかもしれない。

 我々は過去、2度も北朝鮮によってだまされてきた。過去の同じ過ちは繰り返してはならない。『「北朝鮮の完全な非核化」無くして「体制保証や経済支援なし」』、この原則が大切だ。北朝鮮の求める「段階的な同時措置」は可逆的そのもので、我々は3度もだまされるわけにはいかない。

 悪いのは国際社会の意思に反して核・ミサイル開発を続けてきた北朝鮮である。現状は、国際社会の一致した圧力により、北朝鮮側から交渉のテーブルに寄ってきたところであり、そもそも対等な形での交渉であってはならない。

 今般、トランプ大統領が北朝鮮の各種批判声明等を受けて米朝首脳会談の中止を宣言したところ、北朝鮮が、交渉継続要望声明をだしたり、急きょ、南北首脳会談を求めたりする動きがあった。この動きが示すように、米朝会談を中止した場合、体制保証もなく、逆に経済制裁を含め最大限の圧力をかけ続けられて苦しくなるのは、明らかに北朝鮮である。米朝会談は、あくまで米側に主導権がある交渉でなければならない。

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佐藤正久

前副外相

1960年生まれ。2007年参院初当選。防衛政務官、参院外交防衛委員長、参院自民党筆頭副幹事長などを歴任。参院全国比例、当選3回。自民党竹下派。自衛隊のイラク派遣で先遣隊長を務め、「ヒゲの隊長」と親しまれている。