テーマ特集 「はじめの一歩」船田元

9条2項存置、当面この方法しかない

    船田元氏=佐々木順一撮影
    船田元氏=佐々木順一撮影

    戦後政治最大の課題

    我が国の戦後政治の最大の課題は、憲法9条と自衛隊の存在との折り合いをどうつけるかだと言っても過言ではない。9条がうたう徹底した平和主義は、先の大戦を猛省する国民感情と、連合国軍総司令部(GHQ)の占領政策との合致により、多くの国民から歓迎された。

    憲法解釈で乗り切る

    その後、東西冷戦構造の顕在化と朝鮮戦争の勃発により、我が国は警察予備隊、保安隊、そして自衛隊を持つこととなった。にわかに自衛隊が憲法違反とする革新勢力と、そうではないとする保守勢力が国会の内外で鋭く対立し、それを乗り切るため、次々と政府解釈が生み出された。その典型が武力行使の3要件であり、「自衛のための必要最小限の実力組織は戦力にはあたらない」というものである。3年前の平和安全法制整備における新3要件も、この範疇(はんちゅう)を飛び出していない。

    この記事は有料記事です。

    残り771文字(全文1137文字)

    プロフィール

    船田元

    船田元

    元経済企画庁長官

    1953年生まれ。79年衆院初当選。自民党青年局長、経済企画庁長官、党憲法調査会長などを務めた。92年に経済企画庁長官として入閣した際は39歳で、当時戦後最年少だった。衆院栃木1区、当選12回。憲法問題では与野党を超えて信頼される。