
首都機能を那須野が原へ移す
日本は、奈良、平安京都、鎌倉、室町京都、安土桃山、江戸と首都機能を移してきた世界でも珍しい国である。首都機能の地名に時代をつければ、それがそのまま日本の時代区分(奈良時代、平安時代、鎌倉時代……)になる。明治以降の日本は、東京に首都機能が置かれた。過去150年間は「東京時代」と名付けられる。
1980年代の日本は、東京の一極集中が極端に進み、集中のメリットよりも、災害の際のデメリットなどへの考慮から、90年に国会の衆参両院で首都機能移転が決議された。96年、国会等移転審議会が設置され、審議会は99年12月に那須野が原(栃木県)を移転先の筆頭候補地として答申した。しかし、政府も国会議員も答申を放置したままにしている。
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