
最高の素材、届かない
「いつまでそんな、もったいない発信をするんだろう……」とある民放キー局のワシントン支局で働いていた時、僕はずっとそう思っていました。
記者の方々が街中を駆けずり回って集めた情報と、カメラマンさんがその一瞬に命を懸けて撮影した映像。それらが猛烈なスピードで掛け合わされ、テレビのニュースという作品になっていく。そこには、現場の伝えたい思いや作り手のこだわりが凝縮されていました。
しかし、残念ながら、僕の同世代の若者たちの生活スタイルとはかけ離れた「テレビのニュース」という発信方法は、全くと言っていいほど「僕ら」に届いていませんでした。
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呉本謙勝
株式会社POTETO Media「イチメンニュース」編集長
1994年生まれ。慶応大法学部政治学科4年。ニュースをわかりやすいイラストにまとめて毎日配信するサービス「イチメンニュース」編集長。専攻は国際関係論で、大学3年次にワシントンDCへ留学。ジョンズ・ホプキンズ大学高等国際関係大学院学生研究員などを経て、POTETOへ。