安全保障は「多次元統合型」で

武見敬三・自民党国際保健戦略特別委員長
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武見敬三氏=佐々木順一撮影
武見敬三氏=佐々木順一撮影

海洋めぐり「冷戦」も

 中国は米国中心の世界秩序に明らかに挑戦している。特に太平洋では、海軍力の強化を背景に着実に中国の影響力は増している。

 南シナ海では露骨に力による現状変更が行われ、国際司法裁判所の違法という判断も全く無視している。

 中国が軍事力を背景にした影響力拡大を図るという流れは、今後もさらに続き、拡大していく。台湾、東シナ海、沖縄に向けての動き、黄海、インド洋に向けてのいわゆるシーレーンの問題。いずれも中国は影響下に置こうとしている。

 海洋を巡る対立は残念ながらより深刻化していくことは十分予見できる。米ソ冷戦はドイツ分断に象徴されるように、欧州正面、「陸の対立」が中核だったが、これからは海を巡る米中の対立が舞台になっていく。海を巡って新たな冷戦の時代に入っていく可能性が出てきた。

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武見敬三

自民党国際保健戦略特別委員長

1951年生まれ。テレビキャスターなどを経て、95年参院初当選。外務政務次官、副厚生労働相、党参院政審会長などを歴任。世界保健機関(WHO)親善大使。参院東京、当選5回。自民党麻生派