寄稿 プラスチック危機 フォロー

マイクロプラスチック、みんなで排出抑制を

北川知克・自民党環境・温暖化対策調査会長
北川知克氏=根岸基弘撮影
北川知克氏=根岸基弘撮影

化粧品・歯磨き粉にも

 化粧品や歯磨き粉には微細なプラスチック粒子、マイクロビーズと言われるものが含まれている。顔を洗い、歯を磨いて、それが下水を流れてそのまま海に出て行く。またレジ袋やストローに使われているプラスチックが破砕されて、やはり細かい粒子になって海を汚染する。

 これらを総称してマイクロプラスチックといい、米政府などの定義では5ミリ以下とされている。これが海洋で魚介類に影響を及ぼし、最終的には食物連鎖のなかで人間にも影響するのではないかという懸念が世界各国で高まっている。

 議員立法で行った、今回の海岸漂着物処理推進法改正は、マイクロプラスチックについての対応をどうするかということが、きっかけの一つだった。改正では努力義務とはいえ、業界も含めた排出抑制を明記した。その意義は大きいと考えている。

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自民党環境・温暖化対策調査会長

1951年生まれ。2003年衆院初当選。副環境相、衆院環境委員長などを歴任。衆院大阪12区、当選6回。麻生派。