何が北朝鮮を本気にさせるのか 猪口邦子さん寄稿が提起するもの

櫻田淳・東洋学園大教授
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 猪口邦子参議院議員の論稿で提起された論点は、一般の人々が議論の対象とするには少し難しかったかもしれない。しかし、北朝鮮の「核」を含めて、国際政治に絡むさまざまな事象が、国際法規の枠組みの中に適宜、位置付けられてこそ、その落着を語られるのであるというのであるという理解は、進んだ方がよろしいであろう。猪口論稿は、北朝鮮の「核」の場合、それが北朝鮮の核拡散防止条約(NPT)体制への復帰であると唱えているのである。こうした理解が先になければ、「北朝鮮を懲らしめよ」という類の粗い議論が幅を利かせることになる。

 問われるべきは、北朝鮮のNPT体制復帰を促すインセンティブが、どのように提供されるかということであ…

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櫻田淳

東洋学園大教授

1965年生まれ。専門は国際政治学、安全保障。衆院議員政策担当秘書の経験もある。著書に「国家の役割とは何か」「『常識』としての保守主義」など。フェイスブックでも時事問題についての寸評を発信。