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「人生100年型年金」に向けて~若手議員が新たな社会保障改革に挑む

村井英樹・元内閣府政務官
村井英樹氏=佐々木順一撮影
村井英樹氏=佐々木順一撮影

 今回は、人生100年型年金の必要性について説明します。

 年金の話をするときに、よく聞かれることは▽年金って大丈夫? 老後に年金がもらえなくなるのでは? ▽若い世代は、年金をもらえないから、保険料を払うだけ損では?--といった不安の声です。

年金をもう政争の道具にしない

 まず、最初にはっきり申し上げます。年金の財政基盤はしっかりしています。日本が国として存続する限り、年金がもらえなくなるということはありません。政府は、2014年に年金財政の長期見通しを示していますが、そこでは、かなり経済状況が悪いケースを想定しても、年金制度が破綻する恐れは全くないことが示されています。

 具体的には、経済成長率が最高1.4%から最低マイナス0.4%まで八つのシナリオを仮定し、年金財政を試算しました。そして、経済成長率1%以上の場合には、現状想定している水準の年金を払い続けることができること、マイナス0.4%の場合でも、支給水準が下がる恐れはあるものの、年金財政が破綻することはなく、年金を払い続けることができると示されました。

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元内閣府政務官

1980年生まれ。2003年財務省入省。12年衆院初当選。自民党副幹事長、党商工・中小企業関係団体委員長などを歴任。衆院埼玉1区、当選3回。自民党岸田派。