官僚の忖度防止 まず政党が議員の人事評価を 伊藤達也さん寄稿に

菅原琢・政治学者
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 伊藤達也議員の主張を簡単にまとめると、内閣人事局の「運用」を見直し科学的な政策評価をもとに人事評価を行えば、政治主導を強化しても官僚による“忖度(そんたく)”はなくなるはず、となるでしょうか。これに対して、そんなに簡単にうまくいくかなあという印象を持った方も多いでしょう。「完全に上位者の恣意(しい)を排除できる合理的な物差しがあるとは思え」ないというShirou Kureさんの当然の指摘はその代表です。

 もっとも、政治プレミアは具体的な政策内容を政治家が一方的に発表する場ではなく、政界と読者をつないで建設的な議論を促すことに存在意義があります。読み手に問題意識を伝え、議論を誘起することを考えれば、詳細を省きシンプルに主張を提示することも大切です。この政治プレミアでは内閣人事局に異を唱える意見が多数寄せられていますから、支持する側からの意見、改善案としてまずは検討し、ボールを投げ返すことも大事でし…

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菅原琢

政治学者

1976年生まれ。東京大学先端科学技術研究センター准教授など歴任。専門は政治過程論。著書に「世論の曲解」、「平成史【完全版】」(共著)、「日本は「右傾化」したのか」(共著)など。戦後の衆参両院議員の国会での活動履歴や発言を一覧にしたウェブサイト「国会議員白書」https://kokkai.sugawarataku.net/を運営。