魅力的な提案だが道筋は? 皆さんのご意見募集

西田亮介・東京工業大学准教授
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西田亮介さん
西田亮介さん

 2018年8月18日、参院の定数を6増する改正公職選挙法が成立した。

 議席数が最も少ない埼玉選挙区の議席数を2増やし、比例代表の議席数を4増加させ、個人の得票数と関係なく当選できる特定枠を設ける。合区によって議席を失った国会議員向けの枠とされる。

 この間の議員定数削減の流れに逆行する異例の改正といえる。

 衆議院本会議での採決にあたって、「国民の理解をえられない」という旨の発言をしていた自民党の船田元氏は退席し、棄権・造反した。党議拘束が働く、政治の世界だけに重たい選択である。

 超党派の国会議員で構成され、記事執筆者の柴山昌彦氏も参加し、小泉進次郎氏が事務局長を務める「『平成のうちに』衆議院改革実現会議」のメンバーのなかにも、賛成票を投じた議員がいる。

 確かに、柴山氏の言説と提言は10年ごろから一貫し、提案は一見改革的で、魅力的ではある。

 だが、現状、改革の実現性や具体化への道筋は見えてこない。あくまで政府・与党支持層のウイングを広げる別の選択肢を提示する役割にとどまっているともいえるだろう。

 それは古典的な自民党的優等生の姿のようでもある。もちろんそれでよいという意見もあるだろうし、別の見方もできるだろう。

 皆さんは、どう見ますか?

西田亮介

東京工業大学准教授

1983年生まれ。博士(政策・メディア)。専門は社会学、公共政策学。著書に『メディアと自民党』(角川新書)、『なぜ政治はわかりにくいのか:社会と民主主義をとらえなおす』(春秋社)、『情報武装する政治』(KADOKAWA)、『ネット選挙 解禁がもたらす日本社会の変容』(東洋経済新報社)など多数。近著に「コロナ危機の社会学 感染したのはウイルスか、不安か」(朝日新聞出版)。ツイッター @Ryosuke_Nishida