「極悪人」がいるからこそ、死刑は廃止すべきだ

亀井静香・元建設相
亀井静香氏=宮本明登撮影
亀井静香氏=宮本明登撮影

 以前、法務省幹部に死刑制度存続の是非について検討を始めるべきではないか、と指摘した際に「オウム真理教の問題が片付かない限りはなかなか進まない。この問題が終われば、死刑制度の存続についての検討をしてもいい」という趣旨のことを言われたことがある。

 それほどオウム真理教の事件というのは重い。しかし、あのような「極悪人」がいるからこそ、死刑は廃止しなくてはならない。人の命を軽んじる凶悪犯罪が起きるような状況であればあるほど、人の命を大切にしなければならない。

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元建設相

1936年生まれ。62年警察庁入庁。79年衆院初当選。13期。運輸相、建設相、自民党政調会長、金融担当相などを務めた。2017年衆院選に出馬せず引退した。